2009年7月アーカイブ

ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)
シドニー交響楽団


 
エルガー:交響曲 第1番



2009年1月よりシドニー響の首席指揮者兼アーティスティック・アドヴァイザーに就任したウラディーミル・アシュケナージ。このコンビが取り組む最新録音は、エルガー交響曲・管弦楽曲シリーズ。交響曲第1番で聴けるのは、英国情緒たっぷりのエルガーの美しい曲に非常に相性の良い、豊潤で柔らかいシドニー響の弦楽器アンサンブルの音色。そして、桂冠指揮者としてフィルハーモニア管において見事なリーダーシップを発揮しているアシュケナージならではの英国作品の構成力は聴き応え十分です。緩やかな3楽章などの強弱の付け方ひとつにしても品があり、情緒的で、物語性をしっかりと感じさせ、感動を誘います。


録音:2008年10月31日、11月3日 
シドニー、オペラ・ハウス、コンサート・ホールにてライヴ収録

エリアフ・インバル(指揮)
東京都交響楽団



ベートーヴェン:
交響曲第3番「英雄」
「コリオラン」序曲



マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」に継ぐインバルの最新録音は、都響とのコンビの活動の軸で、ベートーヴェン・シリーズの第1弾となる、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」です。インバルは、マーラー・エキスパートとしてマーラー交響曲の名盤を残し、そのカリスマ性と音楽への深い解釈で多くの聴衆を虜にしてきました。マーラー以外にも膨大な名レコード・カタログを持つインバルですが、驚くべき事に、今回のベートーヴェン交響曲第3番「英雄」は、なんとインバルの初録音となるディスクです。

冒頭から、バランスよく緻密に構成された和声が爽快に響き渡り、1楽章では要所要所でテンポに変化を付けアクセントを付けながらも、美しく毅然としたベートーヴェン演奏の姿を次々と展開させ、魅せてゆきます。また高い機能美を誇る都響の演奏も、インバルの圧倒的な存在感に導かれ、引き締まった演奏を繰り広げています。
高い完成度と魅力溢れる新鮮なインバル像を打ち出した、満を持しての「英雄」&「コリオラン」、ぜひご期待ください!


録音:2009年4月4日
東京芸術劇場にて収録

朝比奈 隆(指揮)
大阪フィルハーモニー交響楽団



ブルックナー:交響曲第8番 ハ短調 (ハース版)



巨匠朝比奈が最後に残したブル8(2001年7月サントリー)は「伝説の名演」として語り継がれています。それを遡ること5ヶ月前の2月に朝比奈は、大阪と名古屋でこの交響曲を演奏しています。ここでの朝比奈は剛直で直線的ともいうべき速めのテンポで、緊張感を一切損なわず、即興的に全曲をまとめています。まさに「一期一会のブルックナー」。あの2001年7月の伝説の陰に隠れた新たな伝説的演奏の登場でした。
これは2004年に発売し(OVCL-00199)、レコード芸術特選盤に選ばれています。演奏テンポもCD枚1枚に収まるテンポ設定(77分26秒)で、緊張の糸が途切れることなく一気に全曲を駆け巡ります。発売当時はCD&DVD-Audioでオーディオ・ファンにも注目の一枚でした。今回はCDのみでプライス・ダウン再発売です。


録音:2001年2月12日
愛知県芸術劇場コンサートホールにてライヴ収録
 

木野雅之(ヴァイオリン)
江崎昌子(ピアノ)



ヴィエニャフスキ:創作主題による華麗なる変奏曲
エルンスト:「ハンガリーの歌」による幻想曲
ヴュータン:夢
パガニーニ:魔女の踊り
サラサーテ:バスク奇想曲
イザイ:エクスタシー



日本フィルハーモニー交響楽団のコンサート・マスターとして活躍中の木野雅之によるソロ・アルバム。収められているレパートリーの全てがヴァイオリニストの作曲による超絶技難曲集です。

持ち前の音色と確かな技術によって、緩やかな場面から技巧的な部分まで、艶やかで鮮烈なテクニックを見せており、江崎昌子のピアノの珠玉の音色で彩られています。まるで旋律の模様に様々な音色で色づけてゆくように、作品の魅力を最大限に表現しています。
日本のトップ・ヴァイオリニストとして第一線で活躍中の木野の渾身のアルバム、どうぞお楽しみください。


録音:1998年5月14-17日 
富山・入善コスモホールにて収録

ゲアハルト・ヘッツェル(ヴァイオリン)
ヘルムート・ドイチュ(ピアノ)



ブラームス:
ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調作品78「雨の歌」
ヴァイオリン・ソナタ第2番イ長調作品100
ヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調作品108 



ウィーン・フィルの名コンサートマスターであったヘッツェルが遺した最初で最後のソロ録音。

登山中の事故死という突然の悲劇にクラシック界がショックを受けたのは1992年7月でした。まぎれもなく歴代の名コンサートマスターの一人であった彼は、ソロ録音の提案がどんなにあっても、その実直で完璧主義な性格からか、頑なに拒んできました。説得に説得を重ね、漸く実現したのが1992年1月のこの録音でした。残念ながらこれが最初で最後のソロ録音となってしまいました。
そんなヘッツェル氏が納得の上で実現したこのブラームス。実に骨太で独特の味わい深い、心温まる演奏です。耳に焼き付いて何度でも聴きたくなる一枚です。そんな名演が、この度、EXTONのHQハイブリッドで登場です!


録音:1992年1月23-28日
ウィーン、カジノ・ツェーゲルニッツ

ヨウコ・ハルヤンネ(トランペット)
エリアス・セッパラ(指揮)
ザ・ガーズ・バンド



ブラント:コンサート・ピース第1番、第2番
グリエール:トランペット協奏曲(原曲:声と管弦楽のための協奏曲)
ベーメ:トランペット協奏曲
ネステロフ:トランペット協奏曲



現代最高のトランペット奏者の一人である、北欧の至宝=ヨウコ・ハルヤンネによるロシア作品集。
旧ソ連の作曲家(グリエール、ネステロフ)と、ドイツからロシアに渡って活躍したトランペット奏者=作曲家(ブラント、ベーメ)の作品を集め、ロシアン・スクールの系譜が分かる内容になっています。そしてハルヤンネは師であるチモフェイ・ドクシツェルに思いを寄せて、ロシアの熱い大地とこみ上げるメロディを高らかに歌い上げています。
伴奏はブラスバンドが務め、サウンドに輝きと色彩がより一層加わっています。定番のベーメの協奏曲をはじめ、超絶技巧を求められるブラント等盛りだくさんです。ハルヤンネによる「超絶のトランペット」をぜひお楽しみ下さい。


録音:2005年3月、5月
フィンランド・ヤルヴェンバー・ホールにて収録

ロマン・ノヴォトニー(フルート)
ヤナ・ボウシュコヴァー(ハープ)



ボルヌ/ゴールウェイ編:カルメン幻想曲
ドップラー=ザマラ:カシルダ幻想曲
フォーレ:幻想曲 ホ短調 作品79
フュルステナウ:幻想曲 作品67
ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 作品26
サン=サーンス:幻想曲 作品124
メンデルスゾーン/シュテックメスト編:歌の翼幻想曲



チェコ・フィルの奏者としても日本で人気の高いノヴォトニーと、世界的ハーピストであるボウシュコヴァーのアルバム第2弾。タイトル通り、「幻想曲」というテーマで珠玉の名曲をまとめました。誠実でしかもドラマチックなフルートと、柔軟で艶やかで歌心豊かなハープが織り成す世界は、聴くものを夢のような幻想の世界へ誘います。
それぞれの作曲家の「幻想曲」の顔が見えて、発見の多いアルバムでもあります。内容豊かな聴き応え十分の一枚です!


録音:2004年4月23,26日、12月18日
プラハ「芸術家の家」ドヴォルザーク・ホール
 


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