2009年8月アーカイブ

ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)
シドニー交響楽団



エルガー:交響曲第2番



エルガー交響曲・管弦楽曲シリーズ第2弾、交響曲第2番の登場です。まさに、世界的演奏家のアシュケナージならではの鋭い音楽的感性が存分にオーケストラに盛り込まれた演奏。旋律美を重視し、とめどなく流れるフレーズ感を見事な表現力で色付けし、オーケストラを導いています。
またシドニー響の燦然たる金管の咆哮や、弦楽アンサンブルの機能美が最も良く現表れているこの交響曲第2番。
イギリスで指揮者としてのキャリアを築いたアシュケナージ、そして英国人指揮者による創設時から75年という歴史の中で、常に英国との関係を持っていたシドニー響。この両者ならではの魅力溢れる響きを聴き取ることができます。
エルガーの、劇的ともいえるコントラストがはっきりと彩られた響きを楽しめる演奏です。
 


録音:2008年11月7、8日 
シドニー、オペラ・ハウス、コンサート・ホールにて収録
 

ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)
シドニー交響楽団



ラフマニノフ:
交響曲 第2番 ホ短調 作品27
カプリッチョ・ボヘミアン 作品12



今年、シドニー交響楽団の首席指揮者兼アーティスティック・アドバイザーに就任するアシュケナージが、2007年に同交響楽団と、得意のラフマニノフ交響曲&管弦楽曲を全曲録音しました。それは2008年8月に全集BOXで発売されました。今回はHQハイブリッド盤での分売となります。

アシュケナージは2004年に指揮者としてシドニー響に登場し、シベリウス・サイクルで高い評価を得ました。その後、2007年にラフマニノフ、2008年にエルガー、2009年にプロコフィエフを特集したフェスティバルを行っています。
シドニー響のブリリアントな響きと、アシュケナージの統率力、構成力が一体となって、魅力的なラフマニノフ・ワールドを築き上げています。全てにおいて、巨匠アシュケナージの音楽的底力である、テンポ感、リズム感、前進力、構成力には脱帽です。


録音:2007年10月31日-11月22日
シドニー・オペラハウス、コンサート・ホール

アレクサンドル・ラザレフ(指揮)
日本フィルハーモニー交響楽団



ブラームス:交響曲第1番
ウェーバー:歌劇「オイリアンテ」序曲



日本フィルの新首席指揮者として就任以来、就任披露演奏会や、「プロコフィエフ交響曲全曲演奏会」で見事なリーダーシップを見せているアレクサンドル・ラザレフ。
2009年6月の来日公演での伝説的ともいえる秀演が登場です。
ブラームス交響曲第1番で聴けるのは、ラザレフにより、一切の妥協を許さず鍛え上げられたオーケストラの驚異的な機能美。絹のようにしなやかでなめらかな弦楽器のアンサンブルの音色とフレーズ感、きらめくような管楽器の旋律。オーケストラの神経すべてがラザレフのタクトに呼応し、ブラームスの重厚で薫り高い曲調が引き締まって至高の芸術となっています。
日本人離れした音色と表現力による日本フィルの演奏。ぜひお楽しみ下さい。


録音:2009年6月14日 
東京・サントリーホールにてライヴ収録

中野翔太(ピアノ)
ポール・ワトキンス(指揮) ※
東京都交響楽団 ※



シューマン:
ピアノ協奏曲 イ短調 作品54※
幻想曲 ハ長調 作品17
アラベスク ハ長調 作品18
トロイメライ 作品15-7



豊かな表現力と聡明な解釈、そして強いエネルギーを演奏に感じさせる中野翔太。初めてオーケストラ共演したのが小澤征爾&サイトウキネンオーケストラ、その後ロストロポーヴィチ、シャルル・デュトワ、レナード・スラトキン、大植英次、ウィーン・フィル、NHK交響楽団・・・と、数多くの著名演奏家、オーケストラとの共演を重ねてきた新進気鋭ピアニストによる待望のデビュー・アルバムです。

シューマンのピアノ協奏曲からソロ曲まで・・・幻想曲、アラベスク、トロイメライなどの珠玉の名曲を盛り込み、繊細な感性で彩とりどりの音色の妙を見せながら、持ち前の聡明なピアニズムでシューマンの真髄を弾き込んでゆきます。抜群の機能美が 冴える東京都交響楽団によるサポートも聴きごたえ十分。
また当CDのライナーノートでは作曲家の池辺晋一郎氏による中野翔太の演奏に寄せる文章も掲載。


**************

■彼が無限の才能を持った若者であることは、非常に明白なことです。そしてすべての音楽愛好家にとって、すばらしい未来が訪れることを確信しています。
レナード・スラトキン(デトロイト交響楽団 音楽監督)

■彼は、ヴィルトゥオーゾであり、詩人であり、そして情熱的なドラマティストの面を兼ね備えています。私は、彼が偉大な芸術家になるであろうことを予言します。
ベーダ・カプリンスキー(ジュリアード音楽院ピアノ科主任教授)

■天才と一言では片付けられないほどに驚かされた。・・・シューマンの“アベック変奏曲”は、繊細で微妙に色付けされており、ファンタジーに溢れていた。・・・そしてリストの“ラ・カンパネラ”は、細密な音で綴った一編の詩のごとく演奏してみせたのである。
ボルティモア・サン紙

■サイトウ・キネン・フェスティバルのなかで、中野翔太君が小澤征爾のお誕生日を祝うコンサートに、ソリストとして抜擢され、ショパンのピアノ協奏曲第1番の2・3楽章をロストロポーヴィッチの指揮で演奏した時のことである。このオーケストラのトップメンバーは、選りすぐりの優れた音楽家たちだが、翔太君の演奏を聴いたとき、初めてポリーニを聴いた時とまったく同質の、背中がゾクゾクするようなショックを受けたと言う。
・・・彼は、みずみずしい感性とすぐれたテクニックの持ち主で、さらに曲の全体像を俯瞰する力は並々ならないものがある。・・・強い集中力で、新鮮で邪念のない、真摯な音楽を創り出していくのだが、その表現は少年のものとは思えないほど、時には劇的でスケールが大きく、聴くものを感動させる。それは教わった音楽ではなく、彼自身のなかから溢れ出てくるものであり、まさに「演奏するために生まれてきた」としか言い表しようがない。
江戸京子

 


録音:2008年6月17日 サントリーホールにてライヴ収録
2009年4月4、5日 小美玉市四季文化館「みの~れ」にて収録


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