2011年6月アーカイブ

ラデク・バボラーク(ホルン&指揮)
チェコ・シンフォニエッタ



モーツァルト:ホルン協奏曲第4番、交響曲第25番
ハイドン:ホルン協奏曲第2番、交響曲第7番「昼」



バボラークの最新アルバムは、ホルン奏者としてモーツァルトとハイドンの協奏曲を収録し、更に指揮者として自身が結成させたオーケストラ“チェコ・シンフォニエッタ”による交響曲の演奏を聴かせています。
モーツァルトのホルン協奏曲は、人気と実力があるにも拘らず、これまでCD化の機会がありませんでした。まさにファン待望の演奏です。
カデンツァはバボラークのオリジナルによるものを採用しました。自由な発想力と驚愕のテクニックに感嘆させられます。協奏曲と同様に2つの交響曲では、このプロジェクトのために結成された、チェコで活躍する室内楽奏者を集めたオーケストラメンバーが演奏しています。
全体を通して厚めの響きで、曲の起承転結が目にみえるほどに美しく構成された演奏を繰り広げられます。まさにそれは、温かい血の通った音楽で、古き良きチェコの伝統を感じさせます。
自然な歌心と曲の流れを追及するバボラークの作り出す音楽は、モーツァルトとハイドンの純粋な響きを心地よく解き放ってゆきます。


録音:2010年5月24日(交響曲)、2011年2月10,11日(協奏曲)
プラハ、ドモヴィナ・スタジオにて収録
 

マンフレッド・ホーネック(指揮)
ピッツバーグ交響楽団



チャイコフスキー:交響曲 第5番



2006年、マンフレッド・ホーネックがピッツバーグ交響楽団音楽監督に就任した記念演奏会のライヴ盤をリリースします。
マーラー・チクルスが大きな話題となっているホーネックの野心と緊張感から生まれた名演が収められた一枚です。


録音:2006年
ピッツバーグ、ハインツホールにてライヴ収録
 

アレクサンドル・ラザレフ(指揮)
日本フィルハーモニー交響楽団



プロコフィエフ:
交響曲 第5番
バレエ音楽「ロメオとジュリエット」より
モンタギュー家とキャピュレット家/少女ジュリエット/ローレンス神父 ダンス/別れの前のロメオとジュリエット/情景/ジュリエットの墓の前のロメオ/アンティルから来た少女たちの踊り/仮面/ティボルトの死



2009年よりスタートしたラザレフと日本フィルによるプロコフィエフ交響曲全曲演奏プロジェクト。エクストンでは3年間かけてプロコフィエフを網羅するこのコンサートをライヴ・レコーディングで収めてきました。シリーズ2枚目のリリースとなるこのCDは、交響曲第5番と、ラザレフによる抜粋のバレエ音楽「ロメオとジュリエット」。ラザレフの並々ならぬこだわりと厳格さ、この3年間で培ってきた日本フィルとの信頼関係が存分に音に反映されている演奏です。
強烈な斬新さ、保守的な古典性などの様々な表情を見せるプロコフィエフの曲調を個性的なタッチで色彩豊かに描き出してゆきます。
更に日本フィルはラザレフとの契約を2011/12シーズンより2015/16シーズンまで5年間延長することを発表しました。このコンビの今後の発展と活躍にご期待ください。

※当CDの2曲目「ロメオとジュリエット」は3月11日と12日に開かれたコンサートをライヴ収録いたしました。この3月11日に発生した東日本大震災で被災された皆様、影響を受けた皆様に心よりお見舞い申し上げます。


録音:2010年9月9,10日(交響曲第5番)、2011年3月11,12日(ロメオとジュリエット)
東京、サントリーホールにてライヴ収録

清水和音(ピアノ)



リスト:
ピアノ・ソナタ ロ短調
巡礼の年第2年イタリアよりペトラルカのソネット(第47番、第104番、第123番)
コンソレーション(全6曲)



今年、デビュー30周年を迎える清水和音。名実ともに日本を代表するピアニストが、満を持してロマン派のピアノ・ソナタの中でも最高峰の表現力、構成力と全ての音楽的要素を求められるリストのピアノ・ソナタを収録しました。
とかく技術偏重に陥りがちなリストの作品でも特に高い技術力を要求されるこの作品において、清水の演奏は既にそのレベルを超越し、その持てる技術全てがリストの音楽の美しさに注がれます。
楽曲構成を手中に入れた上での和声表現、レチタティーヴォでの弱音の美しさ、フーガにおける明瞭な声部の処理、ダイナミックでありながらも決して音の割れない清水の魅力のひとつである独特の澄んだ音色が、リストの音楽を自在に歌い上げ、多様性を求められる難曲「ロ短調ソナタ」をより立体的に表現しています。
ペトラルカのソネットとコンソレーションでは、その独特の音色に加え清水の自然な表現がリストの小品の魅力を伝えます。曲間のふとした「間」に垣間見えるのは、まるでリストの音楽と微笑みながら対話をする清水の演奏。
ウィットに富んだ清水のキャラクター抜きには表現し得ない、絶妙な演奏からは清水のリストへの想いすら伺えます。
技術的にも音楽的にも偏りの無いバランスの良さを実感できる清水和音の長年の演奏経験が凝縮された新たな1枚です。


録音:2011年1月5-7日
コピス三芳にて収録

藤原由紀乃(ピアノ)



ラヴェル:
亡き王女のためのパヴァーヌ
水の戯れ
クープランの墓
夜のガスパール



“ She is a real artist ” 「彼女は、本当の芸術家だ」
                    ---Rudolf Serkin (ルドルフ・ゼルキン)

藤原由紀乃のアルバム第5弾はラヴェルです。
藤原由紀乃の持ち味である柔らかい音色で奏でるラヴェルは、優雅で繊細な表現に相応しく、優しいフランス音楽の世界に誘います。
切ない気持ちを見事に表現した「亡き王女のためのパヴァーヌ」、また「クープランの墓」、「夜のガスパール」で魅せるテクニックも、その奏法、楽器(ベーゼンドルファー)と相俟って一段と輝きを増しています。
物悲しい音楽から明るい音楽まで自在に操る藤原由紀乃のラヴェル名曲集はきっと愛聴盤となることでしょう。


録音:2011年1月5-7日
コピス三芳にて収録

木野雅之(ヴァイオリン)



ドント:24のエチュードとカプリース 作品35



クロイツェルのエチュードに続き、今回の教則本シリーズの“ドント”は、ヴァイオリン学習者のニーズに応えたものとなり、日本初録音です。
「クロイツェル、フィオリロ、ローデと並びヴァイオリンを学ぶ者にとって大変大切な練習曲です。
一つ一つの曲には特別なテクニックの為の練習と共に音楽的な要素も沢山盛り込まれていますので、それぞれが自分のスタイルで表現や新しい発見を見つけていきましょう!」(木野雅之)
今回も自身による解説付きです。
 


録音:2010年12月16,17日
富山、北アルプス文化センターにて収録

マーティン・スタンツェライト(チェロ)
川島基(ピアノ)



ラフマニノフ:
2チェロ・ソナタ、オリエンタル・ダンス、ヴォカリーズ
ブリッジ: チェロ・ソナタ



広島交響楽団首席チェロ奏者として活躍中のドイツ人チェリスト、マーティン・スタンツェライトの国内デビューCDです。
デンマーク王立歌劇場、コペンハーゲン・フィルなどヨーロッパのオーケストラを経て、現在は日本で演奏活動を行うスタンツェライト。チェリストのみならず、室内楽団の指揮者として、またNHKラジオ「ドイツ語講座」のテキストでのエッセイ執筆、NHK出版から本を出版するなど、幅広い活躍を行っています。
このCDにはラフマニノフのチェロ・ソナタ、イギリスの作曲家フランク・ブリッジのチェロ・ソナタを中心に収録。
詩情豊かな2大チェロ・ソナタをスタンツェライトは艶やかに、たっぷりと歌い聴かせます。またオリエンタル・ダンスやヴォカリーズなどといったスタンダードな小品も併せて、充実のアルバムとなっています。
ドイツで活躍中の川島基をピアニストに迎え、溢れる表現力でロマンティシズムと夢幻に満ちた世界を繰り広げています。
 



マーティン・スタンツェライト(チェロ)
ドイツ出身。5歳よりチェロを始める。1990年、エッセン国立音楽大学に入学、ヤンチャン・チョウ氏に師事。95年、同大学を首席で卒業。その後、ソリストコースでクリストフ・リヒター氏のもとで学ぶほか、ジークフリート・パルム、ハインリヒ・シフ、ヤーノシュ・シュタルケルの各氏に師事。
フォルクバンク・コンクールに入賞。デンマーク王立歌劇場に入団。その後、コペンハーゲン・フィルハーモニー管弦楽団にチェロ首席奏者として招聘される。また、ブカレストフィルハーモニー管弦楽団、ハーゲン室内楽団等とソリストとして共演。98年夏より、広島交響楽団の首席チェロ奏者に就任。以後、大阪、仙台、山形等の各地の交響楽団の客演首席奏者として出演。
2000年、東欧諸国コンサートツアーに参加、2001年、広島でチェロ・ソロリサイタルを行う。2003年より「広響のメンバーによるオンリー・チャンバー・ミュージック室内楽シリーズ」を主宰、元ベルリンフィルメンバーのヘンリク・シェーファー氏を迎えるなどバラエティー豊かなメンバーと編成で開催。
2005年、NHK主催「平和巡礼2005HIROSHIMA NAGASAKI」に参加。2006年、再びブカレストフィルハーモニー管弦楽団とブラームスの二重協奏曲をヴァイオリニストの姉と共演。
ドイツにおいて「Neugierigauf Japan」(日本に好奇心)と「Mein Hiroshima」(私の広島)を出版、レクチャー&コンサートツアーを企画し14ヶ所を回る。
2007年4月よりNHKラジオ「ドイツ語講座」のテキストでエッセイの連載がスタート。2009年アフィニス国際音楽祭のオーケストラ、ソリストとして共演。
2010年より室内管弦楽団「カンマーフィルハーモニーひろしま」を主宰、2011年4月(日独交流150周年)にドイツコンサートツアー予定。
2010年、NHK出版において「Eine kleine Kaffeepause」(小さなコーヒーブレーク)を出版。


録音:2010年9月
東京・音響ハウスにて収録

ダニエル・ゲーデ(ヴァイオリン)
大須賀恵里(ピアノ)



モーツァルト:
ヴァイオリン・ソナタ第24番 ハ長調K.296
ヴァイオリン・ソナタ第25番 ト長調K.301
ヴァイオリン・ソナタ第28番 ホ短調K.304
ヴァイオリン・ソナタ第40番 変ロ長調K.454



ゲーデは2000年までウィーン・フィルハーモニー管弦楽団及びウィーン国立歌劇場管弦楽団でコンサート・マスターを務め、それ以降はニュルンベルク音楽大学ヴァイオリン科主任教授の要職にある名ヴァイオリニストです。
大須賀と日本で過去数回のコンサートを重ね、何れも好演を博し今回CD制作の運びとなりました。
ウィーン風の典雅なフレージングと音色で奏でられるゲーデのヴァイオリン。大須賀のピアノはそれを包み込むように風雅な対話を重ねます。
どの瞬間においても確かなモーツァルトのロココの香りをちりばめ、新たなロマンの風として私たちを魅了させてくれます。


録音:2010年11月4,5日
東京・秋川キララホールにて収録

珠玖加奈子(フルート)
ヨージェフ・ガーボル(ピアノ)



バルトーク:トランシルヴァニアの夕べ、チーク地方の3つのハンガリー民謡
日本民謡:五木の子守唄、こきりこ節
アイルランド民謡:ダニーボーイ
フォーレ:夢のあとで
ラフマニノフ:ヴォカリーズ
バッハ / グノー編:アヴェ・マリア
福島 和夫:冥
高田 信一:フルートのための5つの叙情詩
モーツァルト:アンダンテ ハ長調
ドホナーニ:アリア
コダーイ:エピグラム



ハンガリー在住のフルート奏者、珠玖加奈子(しゅくかなこ)のCDアルバム。
このCDでは、ハンガリー出身作曲家によるフルート曲や、日本の民謡、日本人作曲家のフルート曲などの多彩な曲が彼女の澄みわたる演奏で余すことなく表現されています。

<プロフィール>
広島に生まれる。12歳よりフルートを始め、15歳で毎日新聞社主催山口県学生コンクール管楽器部門第1位入賞。並びに、同大会コンクール大賞鶴岡賞受賞。武蔵野音楽大学卒業後、日本各地でリサイタルを行う。
フルート奏者として又、アクト・リコーダーアンサンブルのメンバーとして、日本のみならずアジアの国々にて演奏活動を展開する。 1994年に渡米、シアトル・シンフォニーピッコロ奏者ザート・イビー氏に師事、シアトルを中心にフルート演奏を行い、中南米においてもセミナー、コンサートなど幅広く活動。
1998年帰国、川崎市にミュージック・ヴィレッジを開設。 後進の指導を行いながら、国内外でコンサートを開催。2007年ハンガリーへ渡り、リスト音楽院教授コヴァーチ・ローラント氏に師事。現在ハンガリーにて演奏活動を展開中。


録音:2010年11月4,5日
東京・秋川キララホールにて収録

渡邉規久雄(ピアノ)



シベリウス:
5つのロマンティックな小品 作品101
10の小品 作品58
13の小品 作品76



伝統ある音楽一家に生まれ、フィンランドの血を受け継ぐ渡邉規久雄の最新アルバムの登場です。
北欧音楽、とりわけフィンランド音楽に造詣が深い渡邉規久雄が、ライフ・ワークとして取り上げ続けているシベリウス。当アルバムはシリーズとして続けている、シベリウス・リサイタルにおけるライヴ&セッション・レコーディングです。
シベリウスの美しく、華麗な小品を、渡邉規久雄が愛情をもって奏でてゆきます。リズミカルで陰影のあるハーモニーが美しいシベリウスのピアノ作品は、あまり知られていませんが、一度聴くとピアノファンはその魅力にとりつかれることでしょう。
渡邉規久雄の演奏は、フィンランド特有の気風を、父であり指揮者の渡邉暁雄氏から引継ぎ、気品あるピアニズムが魅力的です。誰よりもシベリウスに想いを寄せる愛情ある渡邉規久雄の演奏をお楽しみ下さい。


録音:2010年9月26日
東京文化会館 小ホールにて収録


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